VARKの初ライブ!デラとハドウ
今日はバーチャルライブハウス「VARK」の初回ライブを観覧することが出来たのでライブの感想とOculusGo専用アプリ“VARK”の使用感について書いていこう。
VARKってなに?
VARKはOculusGOで利用できるVRライブサービスだ。
VRライブを体験できるサービスは現時点でいくつか存在するが、それらはどれも高価なVR機器とそれなりのスペースを要求されるものばかりだった。
そのため3万円以下で購入でき使用場所を限定されないOculusGoからVRライブイベントに参加できるというのはとても画期的だ。
今回行われた「DELA ON STAGE!」は言わばバーチャルライブハウスVARKのこけら落とし公演だ。
公式Twitterによると予定席数+αの席が埋まったらしく、今回の出演者であるバーチャルYouTuber“デラとハドウ”さんを知らないという人もVRライブという未知のイベントへの興味から大勢参加していた印象だ。
VRライブ観覧アプリとしての使用感
VARKを起動しライブイベントへ入場すると自分の目の前にステージとアーティストが現れる。
ライブ会場内ではOculusGoのコントローラーがペンライトになり、コントローラーを振ると自分のアバターがペンライト振るという仕様になっている。
ちなみにコントローラーのトリガーボタンを押せばクラップ(拍手)、タッチパネルを押し込むと声援を出す事が可能だ。
アニソンライブなどに慣れている身としてはこうやって直感的にアクションができる仕様はとても面白く感じた。
ギャラリーとアーティストがそろってこその“ライブ”なので、会場内で視聴者が介在できるギミックを取り入れたのは素晴らしいと思う。
右のツールバーでは課金アイテムの購入、座席の移動が可能だ。
吹き出しマークはライブ中ずっと押すことが出来なかったが、将来的にコメントを飛ばす機能が実装されるのかもしれない。
座席移動では初期位置のセンター最前列の他に最前列右、最前列左、後方へ移動できることが確認できた。
個人的に特に面白いと感じたのは後方からの視点だ。
遠くのステージで歌うアーティストとペンライトを振るギャラリーの後ろ姿を眺めながら落ち着いてライブに集中する……
この視点から見える風景はリアルワールドで見るライブに最も近いと言える。
せっかく自由に席を移動できるんだからとりあえず近い所で見ておけば良いとも思う人が多いかもしれないが、実体験で見慣れた風景を再現することより没入感を底上げする事が可能なのだ。
課金アイテムは基本的に演者の後ろに表示されるのでライブを視覚的に邪魔してしまうということは少ない。
花や星を投げると演者の足元にアイテムが残留してどんどん華やかになっていくが、表示されるアイテム数に制限があるのかお花畑が作られるほど花が溜まることはなかった。
唯一気になったのは花火のアイテムが発する爆発音だ。
さほど大きな音が鳴るわけではないが演者のトークに集中したい時には少しノイジーに感じられた。
今後のアップデードでアイテム音のミュート機能が実装されたら少しうれしい。
初見ほど驚くデラとハドウのポテンシャル
実を言うと僕がバーチャルYouTuber“デラとハドウ”をしっかりと見るのは今回がはじめてだ。
「歌と英語がとても上手」くらいな浅い知識でライブを見に行ったのだが、そのおかげでとてつもない衝撃を受けた。
まず、英語が上手いどころの話ではなかった。
例えるなら“英語の上手い日本人”ではなく“日本語の上手い外国人”だ。
一曲目の「シャルルEnglish ver」ではあまりにネイティブな発音で歌い上げるのもだからまるでシャルルが元々洋楽だったかのように感じられた。
次にやはり歌声の美しさだ。
なんでVtuberってやつはこうも歌が上手い人ばかりなのか、YouTubeのプレイリストに追加する歌動画が増える一方だ。
多くの日本人歌手は英語の歌詞をカタカナ発音で歌うがデラさんは英語歌詞をネイティブな発音で歌う。
それが独特でいい味になっている。
あ、ちなみに足元のメガネがハドウさんらしいです。
デラさんは歌声の美しさだけでなくMCでの柔らかい物腰がとても素敵だった。
視聴者のペンライトを振る機能と拍手をする機能をイエス・ノーに当てはめてアンケートをとるなど、積極的な交流で“ライブ感”のある空気作りに努めていた印象だ。
VRライブの感想
今回VRライブに初めて参加してみて一番強く思ったのは“とにかく気軽”という事だ。
移動費を出して会場まで行き開演まで待機。ライブが終わったら家までの長い道のりを帰る。
従来のリアルライブでは必ず必要だった“ライブ以外の時間”が一切ない。
僕が今日のライブ前にした事と言えば夕飯を食べシャワーを浴びてTwitterのTLを眺めたくらいだ。
時間になったらOculusGoを装着するだけで会場入りできてしまうんだから革新的だ。
VARKの中は視覚的にはオールスタンディングのライブハウスだが、リアルの自分はゆったりと椅子に座ってお菓子を頬張りジュースを飲みながら片手でペンライトを振って観覧することができるというのも嬉しい。
しかしそれが同時にライブ会場への没入感を下げる要因にもなっているとも感じた。
あまりに気楽すぎて特別感が薄れているのだ。
僕の感覚ではライブというより映画館で映画を見ている時に近かった。
ふわっとした言い方になるがライブの観客ではなく視聴者だったという感じだ。
しかしVRライブがコンテンツとして確実に面白く、また未来を感じさせる物だったのは間違いない。
12月24日に予定されているYuNiちゃんの1stVRライブは以前から見たいと思っていたが今回のVARK体験で更にその気持が強くなった。
VARKのさらなる進化、そしてデラとハドウさんの次のVRイベントの開催が楽しみだ。