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『OVER DRIVE』感想

今日は映画、OVER DRIVEを見てきたのでその感想を書こうと思う。

久方ぶりの更新がVtuberをすこるというブログのコンセプトから大きく逸れているのはご容赦いただきたいところ。そしてネタバレも多い。

 

さて、OVER DRIVEを知っている人はこの日本にどれくらいいるのだろう。

テレビのCMや映画館で最初に流れる劇場広告などで名前だけなら記憶に残っているという人は多いのでないだろうか。

そもそも僕もこの映画を知ったのはレディプレイヤー1の上映前に流れた劇場広告だ。元々モータースポーツの観戦が好きだったこともあって、広告主の思惑通りに興味を持ち、今日は自宅から100km離れたところにある映画館まで足を運んだわけだ。こういう書き方をすると自分がすごく単純思考な“良いお客”に思えるが、そんな単純思考がOVER DRIVEのような傑作に出会うきっかけとなるのなら僕は今後も“良いお客”のままで居よう。

 

ラリーを通して繋がるキャラクター達

OVER DRIVEを見終わって感じたのは主要な登場キャラクターすべてが愛おしいという事だ。

ドライバーを担う弟の檜山直純(新田真剣佑)、メカニックリーダーを担う兄の檜山篤洋(東出昌大)、ラリーを全く知らず不服な人事の末にラリーチーム『SPICA』に配属されてしまった広報エージェントのひかる(森川葵)の3人の主人公はもちろん、彼らを取り巻く多くのキャラクターが少ない登場時間の中でしっかりと個性を発揮し僕の中に強く印象付けられた。

物語上、主人公チーム『SPICA』のライバルチームとも言える『シグマ』のドライバー達でさえエンディングの頃には好きになってしまっている。

ちなみに全く関係ないが僕の大好きなアニメ『ウマ娘~プリティーダービー~』でも主人公チームは『スピカ』という。

こだわり抜いたラリー描写

この作品はラリーという題材に対して文句のつけようが無いほどに真摯に向き合っている。

劇中の競技車両は実際のレースで使用された車両を使い、実際のラリーレースで活動経験のあるメカニックとドライバーをスタッフに迎えている。

僕も含めて一般の人間からすれば「レーサー」といえばドライバーを指し、レースチームの顔と言えばドライバーと思ってしまうものだ。

しかしOVER DRIVEではそんなスポットライトの当たりがちなドライバー以上に裏でレースを支えるメカニック達へフォーカスした内容になっている。

車両を最高のコンディションで走行させるために整備に死力を尽くす姿や、新パーツの開発に長い年月と心血を注ぐ姿が度々描写されていた。

車両に対して黙々と整備をするメカニック達の姿。表情から感情は伝わってこない。しかしその背中からは『情熱』が伝わってくる。

 OVER DRIVEという作品を語る上で彼らの雄姿に触れずに話を進めることは不可能だろう。

恐らくモータースポーツにおけるメカニックスタッフの重要性と彼らのドラマは監督が作品を通して伝えたかった物の一つだったのだと思う。

 

見せ場であるレースシーンもとても良かった。

響き渡るエンジン音と次の瞬間には場外へ飛び出してしまっているんじゃないかと思うほどにタイトなコースを猛烈な速度で駆け抜けるマシンの姿は、劇場の音響と大画面も手伝って素晴らしい映像体験だ。

劇中の走行シーンは実写の走行映像とVFXによるCG映像のミックスによって構成されるが、邦画にありがちなチープな合成感はあまり感じられない。

ただしこれはCGの質感やリアルな車両の挙動にこだわったスタッフの熱意に加えて、スクリーンに映像を投影することで多少映像の解像感が下がっていたことも影響していそうだ。恐らく自宅の液晶モニターで鑑賞するともう少しCGっぽさを強く感じるだろう。

 

ある意味で自動車レースの華でもある車両のクラッシュシーンではしっかりと実車を破壊している。

実際の競技車両が高価な部品の集合体であること考慮するとクラッシュシーンでは恐らくダミー車両を使用していると思うが、少なくとも外観には本物を使用しているだろう。

劇中ではレース中のクラッシュによって破損した車両も次のレースでは走行可能な状態になっている。

この破損から修理で再生するという一連の流れは実際のレースでもあらゆるチームが経験しているが、その詳細が一般人の目に触れることはない。タイムリミットやレースのレギュレーションに縛られた緊迫感のある修理風景を見られるというのはOVER DRIVEの持ち味の一つだろう。

 

誰でも楽しめるキャッチーな要素

上で語ったラリーに絡む要素は、元々モータースポーツが好きだったり多少興味を持っていた人の琴線に触れる要素が多かっただろう。

しかし別にこの映画は一部のマニアだけが楽しめるコアな作品ではない。

誰もが楽しめるキャッチーな要素やわかりやすい舞台装置がたくさん散りばめられていて、極端な事を言えば流し見でも盛り上がれる作品となっている。

 

まず、主演の新田真剣佑くんが滅茶苦茶にカッコイイのだ。

女性は彼のカッコいい姿を見るために劇場へ足を運んでも損をしないだろう。ハッキリ言って男性の僕からみてもOVER DRIVEの真剣佑くんはカッコいい。

劇中ではメカニックの兄、ドライバーの弟が対比的に描写されるシーンが何度もあるが、兄が黙々と車両を整備している時にだいたい弟(真剣佑)は半裸になってバキバキに鍛え上げられた彫刻の様なボディを披露している。

露骨なサービスシーンだが真剣佑くんがカッコ良すぎて全く嫌味ではないのがすごいところだ。

 

そして「秘密兵器の投入」だ。

これほどわかりやすく物語を盛り上げる要素は他にないだろう。

弟がドライバーに就任するより以前、あるレースでメカニックの兄はチームの優勝のために未完成な新型サスペンションを車両に投入した。しかし高い性能を期待された新型サスペンションはレース中に不調をきたしチームはリタイア。ドライバーもその時のクラッシュが原因で引退してしまった。

そんな過去から、兄は高性能とはいえ未完成な新型パーツを実戦投入することをとてもためらっていた。

しかし、弟のため、自分の後悔を拭い去るために兄は過去と同じ選択をする決意を固める。

兄はある男にその決意を告げた。

その男は語気を強めて答える。

「バカなことを言わないでください!」

兄はためらう。未完成パーツを実戦で使うリスクは兄が一番よくわかっている。

だが男は続けて言う。

未完成なパーツを投入して鍛え上げていくのが、ラリーでしょう

この男こそ、過去のレースで新型サスペンションが原因でクラッシュを起こし引退したドライバーだ。そして現在はコ・ドライバーとして弟の隣に乗りレースに参加している。

このシーンはアツかった……

全く関係ないがアニメ「トップをねらえ!」の第四話のサブタイトルをご存知だろうか?

その名も「発進!!未完の最終兵器」。

この回で初登場した主人公ロボットガンバスターは圧倒的なパワーで敵を粉砕する。

そしてOVER DRIVEでも結果は同じだ。

未完成な物を実戦に投入するというのは勝利のフラグなのだ。

 

 

まだまだ語れることは多いが、僕の中のOVER DRIVEの話がしたい欲はいい感じに発散できたので中途半端だがここで終わりにしよう。