オタクのままアラサーになりました。

基本的には働きたくないです。

演出に震えた YuNiクリスマスライブ!

YuNiちゃんのクリスマスライブが先程公演を終えたのでその感想を書いていこう。

まず重要なのは今回のライブがVRライブハウス“VARK”で行われたVRライブイベントだということだ。

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VARKで行われるイベントは今回が2回目。

前回はプレイベントとしてOculus goを持っている人なら無料で観覧できる「DELA ON STAGE!」が行われた。

このイベントはVtuberの“デラとハドウ”さんが出演するライブイベントで、デラさんが歌手としてステージを盛り上げた素敵なイベントだった。

感想記事も書いているので良かったら読んでね(宣伝)

www.youtube.com

 

jonasan72.hatenablog.com

 

今日Oculus goを装着しVARKのアプリを起動するとアプリの仕様が色々と変更されている事に気づいた。

座席移動のモードでは移動先のポイントが表示される様に成っていたし、前回では実装されていなかった簡易コメント機能の“フキダシ”が使えるようになっていた。

スクリーンショットを撮らせないための対策なのかアプリ自体が重くなってしまったのか原因はわからないが、Oculus goのシェア機能からスクリーンショットを撮影しようとするとメニュー画面からVARKアプリに復帰する前に撮影処理が終わってしまい実質撮影不可になっていたのが少し残念だった。

VRライブの真髄を見た!

前回のDELA ON STAGE!の感想で僕はVRライブを“ライブと言うよりも映画館で映画を見ている感覚に近い”と書いた。

理由は観客の声援が無い事や自室からとても気軽に参加できる事から没入感があまり無いと感じたからだ。

これは同時にライブ中に他の観客から受けるノイズが少ない、会場を限定しないので移動時間が全くないといったVRライブのメリットの裏返しなのでどうしようもない点だと思う。

今回のYuNiクリスマスライブでもそれは変わらなかった。

VARKには湧き上がる感情を咆哮する観客もいなければ、高速バスで都会まで出かける手間もない。

リアルライブにある“他人”や“ライブに参加するための手間”が生み出す特別感、非日常感はやはりVARKにはない。

しかし、今回はVRならでは演出で没入感、特別感、非日常感を補強していた

これはリアルライブで感じるものとは全く別の新境地であり、VRライブとリアルライブの差別化が出来始めた証拠だと思う。

 

まず一曲目の『透明声彩』

YuNiちゃん初のオリジナルシングルであり、今ではYuNiちゃんの代名詞と言っても良い曲だ。

ステージ上から放たれる星型のエフェクトが観客(自分)に文字通りぶつかって来るような派手な物でとてもおもしろい。

リアルのライブでは体験できない経験だ。

 

そしてステージ上で歌うライブ衣装のYuNiちゃんがとにかく可愛い。

細い肢体や腰を振った時に跳ね上がるスカートの奥に見える黒のホットパンツ。

没入感がどうとか上で書かいたあとに言うのも変だがもうこの時点で俺はYuNiちゃんに魅了されていた。

前から好きだった憧れのアーティストが目の前にいるという喜びと、近くで見るYuNiちゃんやっぱクソ可愛いという素直な感情に支配されていた。

 

2曲目『エイリアンエイリアン』

事件はここで起きた!

 

エイリアンエイリアンと言えばYuNiちゃんがデビューしてからかなり早い段階で歌ってみた動画を投稿したファンには馴染み深い曲だ。

もちろん歌は最高だ。

YuNiちゃんが投稿したエイリアンエイリアンの動画の再生数はこの記事を書いている時点で1,620,023回だがそのうち900,000回くらいは俺だ(嘘です)。

それくらい好きな歌なんだ。

問題は演出にある。

最初の違和感はYuNiちゃんが歌い始めてから視界にノイズが走るようになったことだ。

眼精疲労で眼球がやられたかと思ったが何度も続くのでそれが演出だと気づいた。

エイリアンエイリアンのメロディに合わせてサイケデリックな雰囲気を出すためのものだったんだろう。

その演出が途切れる事無く曲は進み、最後のサビに差し掛かった。

すると突然今までのノイズよりも少し規模の大きなノイズが視界を覆った。

一瞬、ステージ上のYuNiちゃんを見失う。

そして次の瞬間だ。

YuNiちゃんが目の前に居た。

さっきから目の前のステージに居ただろって思うかもしれないけれどそうじゃない。

文字通り、本当に本当の目の前だ。

音楽が無ければきっとお互いの吐息が聞こえるくらいの、間近でみる表情の可愛さに言葉を失うくらいの、自分のだけのために彼女が歌ってくれていると恥ずかしい勘違いをしてしまうくらいの至近距離。

衝撃だった。

俺はリアルのライブとVRライブを同じ枠に入れて考えていたけれど、それはきっと間違いだった。

VRライブは全く新しい体験だ。

見たことのないバケモノの尻尾の先を目撃したような、不気味なくらいの底知れなさと好奇心を煽る体験を突きつけられてしまった。

 

3曲目『星間飛行

マクロスフロンティアの劇中歌で、今でもとても人気のある曲だ。

アイドルの可愛さを全開で振りまくような作りなのでこれを歌っているYuNiちゃんを見れたのは今回の大きな収穫だ。

この曲ではステージ上で弾けた無数の星が観客に降り注ぐというとても可愛らしいステージエフェクトを見ることができた。

まさにマクロスのアニメで見られるような観客にぐいぐいと迫るステージエフェクトの数々。

これを味わってみたいならOculus goを買え!

 

4曲目『きよしこの夜』

この曲でも演出にド肝を抜かれた。

優しい歌声できよしこの夜を歌うYuNiちゃんの姿を見て淡い感情に胸を締め付けられるような気持ちになっていると、視界からYuNiちゃん以外の物が消えた。

決して俺がトランス状態になってYuNiちゃん以外の情報をシャットアウトしたわけじゃない。

俺とYuNiちゃんだけを残して真っ暗になった会場。

少しして大きな窓がいくつか空から降りてきて俺たちを囲った。

まるで小さな小部屋に二人だけ閉じ込められたように見える。

そしてまたエイリアンエイリアンの時の様に目の前に現れるYuNiちゃん。

 

今度こそ、間違いなく俺のためだけにYuNiちゃんが歌ってくれている!!!!

 

凄い体験だった。

あんな体験、誰だって一撃で心臓を鷲掴みにされてしまう。

何度もいうが至近距離のYuNiちゃんは可愛すぎるのだ。

 

5曲目『Winter Berry』※耳で聞いただけなので正式タイトル違うかもしれません

このライブで初出しとなるYuNiちゃんの2曲目のオリジナルシングルだ。

可愛い振り付けのダンスとポップなリズムで透明声彩よりもキャッチーな印象だ。

25日の0時から配信されるそうなので是非購入してヘビロテしていきたい。

この曲が最後の曲という事で一度YuNiちゃんはステージから去った。

しかしそこはライブのお約束というものだ。

ステージのスクリーンには「本日の公演は終了しました(?)」という意味深なメッセージ。

当然、観客はフキダシ機能を使ってメッセージを送る。

 

『アンコール!』

 

一度視界が暗転してからYuNiちゃんが再登場し本当の最後の曲、『シャルル』が始まった。

シャルルという曲自体はかなり前からあるが、多くのVtuberがカバーしたことで2018年に再度注目された。

Vtuberの歌ってみた動画といえばシャルルってくらいに界隈に浸透した曲。

この曲をファーストライブの最後に持ってきたのはファンとしても納得だ。

 まとめ

一人の観客からみて、今回のVRライブは大成功だったと思う。

VRライブをもっと見たい。

次は更に凄い演出を体験出来るかもしれない。

もっといろんな人にこのコンテンツを知ってほしい。

そんな感情や期待を抱かせるには十分すぎるほどの素晴らしいライブだった。

 

バーチャルシンガーYuNiのもっと先を見たいとも感じた。

MCで語っていた話によると彼女の夢は世界ツアーらしい。

観客としてそれを聞いていた俺は漠然と「YuNiちゃんなら出来るかもしれない」と思った。

だって彼女がデビューしてからまだ一年も経っていないんだ。

この速度で3年、5年と活動を続けていたら本当に世界中の人が彼女を歌を聴いている未来がきても不思議じゃない。

もしその時が来て海外でYuNiちゃんがライブを開催するとしても今日みたいにVRで観覧出来たら素敵だと思う。

 

YuNiちゃん、スタッフの人たち、VARKの関係者の方々。

最高のクリスマスプレゼントをありがとうっ!!

 

やっぱり水瀬いのりちゃん可愛いわ【いのりまち町民集会】

水瀬いのりファンクラブイベント、『いのりまち町民集会』に行ってきたのでその感想を書いていこう。

僕は通常のライブイベントには何度も足を運んでいるが、今回のファンクラブイベントのようにトークや企画がメインになるものはあまり経験がなかった。

 

FCイベントだから出来ること

声優ライブでは全般的にいわゆる身内ネタが多いと思う。

それはステージに上がるのが“声優”という少し特殊な職業の人間だからだ。

出演しているアニメやゲームの話、自身がパーソナリティを勤めるラジオの話、プライベートで付き合いのある声優の話など様々な話題を話すがそれを全ての観客が理解できるかというと難しい所だろう。

なので前提知識の必要ない万人向けな話題をMCに取り入れている姿も良く見る。

 

しかし今回のファンクラブイベントはいい意味で万人向けではない構成になっていた。

会場に居るのは水瀬いのりのファンクラブに入っている人達だ。

普段のライブに来る“水瀬いのりの歌が好き”だとか“可愛いアイドルを見たい”というライト層(失礼)ではなく水瀬いのりが好き”という人達だけが会場に集っているわけだ。

そんな中での身内ネタはとても効果的に観客を楽しませてくれる最高のファンサービスだ。

 

イベント冒頭では同時間にに他所でイベントを行っていた声優の佐倉綾音大西沙織がライブ中継で登場し会場は一気に盛り上がった。

逆に向こうの会場は水瀬いのりの登場に沸いたのは間違いないだろう。

水瀬いのり佐倉綾音大西沙織の3人がプライベートでも付き合いのある関係だというのは声優オタクの中では有名な話だ。

それに加えてそれぞれがパーソナリティを担当しているラジオの放送作家が同一人物なので、もしかするとこのサプライズを予想していた人も観客の中には居たのかもしれない。

 

企画コーナーでは普段のライブでは見れない水瀬いのりの姿をじっくり眺める事ができた。

リラックスして冗談交じりにトークを交わす姿はもしかするとラジオ収録の時の顔に近かったのかもしれない。

最初のコーナー、「おしえて町長」はファンクラブ会員からの質問にその場で答えていくという物だ。

「平成が終わる前にやりたい事はありますか?」という質問に対して「特にない」と答えていたのは流石のいのり節という感じで微笑ましかった。

 

次のコーナーは「町民アンケート」

4択の質問に対して観客が事前に配られた1〜4のナンバープレートを一斉に提示して答えるという会場参加型企画だ。

その質問はというと、「この中で1番好きないのりんの笑顔は?」とか「1番好きなラジオでのセリフは?」など水瀬いのりファン相手だからこそ成立する少しニヤけてしまうような可愛らしい物だった。

目の前で自分のセリフを流されたり大画面に顔写真を何枚も映されているのはとても恥ずかしかったらしく、いのりちゃんは終始照れていたが観客からすればその姿こそ見たかった物だ。

僕自身、このコーナーを見れただけても来た甲斐あったぜ!という心持ちだった。

 

次のコーナーは「描いて町長」

提示されたお題のイラストを描いていくというシンプルな企画だ。

いのりちゃんはいわゆる“画伯”だ。

個性的なイラストと司会の鷲崎さんのツッコミで会場は盛り上がった。

 

最後にチャレンジコーナー

いのりちゃんがいろんなお題にチャレンジしてそれをクリア出来たら賞品を持ち帰れるという企画だ。

多少失敗するも僕が見た昼の部でもらえる賞品は全て持ち帰ることに成功していた。

本人が嫌いな食べ物として一番に名前を上げているトマトを一年分も当ててしまったのはオチとしてとても面白かった。

 

やっぱり熱いライブ!

 ライブパートでは新曲、「Wonder Caravan!」は初公開となった。

ダダン ダダンとスネアドラムの軽快なリズムが特徴的なイントロ。

まさに行進曲といった曲調で全体的に高揚感を煽るリズムが印象的だった。

僕が特に気に入ったのは歌詞で、「自分だけの地図なんだ」というフレーズにすごく心を揺さぶられた。

僕が個人的に感じている水瀬いのりというアーティストの持ち味は未来への希望を感じさせる事だ。

彼女の持ち曲の中には未来の自分を歌ったものがいくつかある。

夢のつぼみ」、「旅の途中」、「BLUE COMPASSi」etc……

 

自分の選択を後悔したり、選択肢の先にある未来を想像して不安になったりすることは誰にだってあるだろう。

そんな誰もが抱えるちょっとした後悔と不安を打ち消してくれるパワーが彼女の歌にはある。

 

先日発売された新曲「TRUST IN ETERNITY」を聴けたのも最高に嬉しい出来事だった。

過去最高にアップテンポで激しいメロディの曲でとにかく熱い!

会場の熱量からも多くの人がこの曲に魅せられているのは明らかだった。 

恐らく今後の定番曲として聴ける機会は多くなるだろう。

 

まだまだ書き足りないがもう良い時間なのでとりあえずここまで。

最近はVtuber優先でリアルイベントへ足を運ぶ機会が減っていたが、やはりステージに向かって大勢の熱量が集中するライブは間違いなく面白いコンテツだ。

この先もずっと、何度だって体感したいと思わせる特別な空気感がライブ会場には確かにある。

 

今日も最高の1日だった。

 

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VARKの初ライブ!デラとハドウ

今日はバーチャルライブハウス「VARK」の初回ライブを観覧することが出来たのでライブの感想とOculusGo専用アプリ“VARK”の使用感について書いていこう。

VARKってなに?

VARKはOculusGOで利用できるVRライブサービスだ。

VRライブを体験できるサービスは現時点でいくつか存在するが、それらはどれも高価なVR機器とそれなりのスペースを要求されるものばかりだった。

そのため3万円以下で購入でき使用場所を限定されないOculusGoからVRライブイベントに参加できるというのはとても画期的だ。

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 今回行われた「DELA ON STAGE!」は言わばバーチャルライブハウスVARKのこけら落とし公演だ。

公式Twitterによると予定席数+αの席が埋まったらしく、今回の出演者であるバーチャルYouTuber“デラとハドウ”さんを知らないという人もVRライブという未知のイベントへの興味から大勢参加していた印象だ。

 

VRライブ観覧アプリとしての使用感

VARKを起動しライブイベントへ入場すると自分の目の前にステージとアーティストが現れる。

ライブ会場内ではOculusGoのコントローラーがペンライトになり、コントローラーを振ると自分のアバターがペンライト振るという仕様になっている。

ちなみにコントローラーのトリガーボタンを押せばクラップ(拍手)、タッチパネルを押し込むと声援を出す事が可能だ。

アニソンライブなどに慣れている身としてはこうやって直感的にアクションができる仕様はとても面白く感じた。

ギャラリーとアーティストがそろってこその“ライブ”なので、会場内で視聴者が介在できるギミックを取り入れたのは素晴らしいと思う。

 

右のツールバーでは課金アイテムの購入、座席の移動が可能だ。

吹き出しマークはライブ中ずっと押すことが出来なかったが、将来的にコメントを飛ばす機能が実装されるのかもしれない。

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座席移動では初期位置のセンター最前列の他に最前列右、最前列左、後方へ移動できることが確認できた。

個人的に特に面白いと感じたのは後方からの視点だ。

遠くのステージで歌うアーティストとペンライトを振るギャラリーの後ろ姿を眺めながら落ち着いてライブに集中する……

この視点から見える風景はリアルワールドで見るライブに最も近いと言える。

せっかく自由に席を移動できるんだからとりあえず近い所で見ておけば良いとも思う人が多いかもしれないが、実体験で見慣れた風景を再現することより没入感を底上げする事が可能なのだ。

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課金アイテムは基本的に演者の後ろに表示されるのでライブを視覚的に邪魔してしまうということは少ない。

花や星を投げると演者の足元にアイテムが残留してどんどん華やかになっていくが、表示されるアイテム数に制限があるのかお花畑が作られるほど花が溜まることはなかった。

唯一気になったのは花火のアイテムが発する爆発音だ。

さほど大きな音が鳴るわけではないが演者のトークに集中したい時には少しノイジーに感じられた。

今後のアップデードでアイテム音のミュート機能が実装されたら少しうれしい。

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初見ほど驚くデラとハドウのポテンシャル

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実を言うと僕がバーチャルYouTuber“デラとハドウ”をしっかりと見るのは今回がはじめてだ。

「歌と英語がとても上手」くらいな浅い知識でライブを見に行ったのだが、そのおかげでとてつもない衝撃を受けた。

まず、英語が上手いどころの話ではなかった。

例えるなら“英語の上手い日本人”ではなく“日本語の上手い外国人”だ。

一曲目の「シャルルEnglish ver」ではあまりにネイティブな発音で歌い上げるのもだからまるでシャルルが元々洋楽だったかのように感じられた。

次にやはり歌声の美しさだ。

なんでVtuberってやつはこうも歌が上手い人ばかりなのか、YouTubeのプレイリストに追加する歌動画が増える一方だ。

多くの日本人歌手は英語の歌詞をカタカナ発音で歌うがデラさんは英語歌詞をネイティブな発音で歌う。

それが独特でいい味になっている。

 

あ、ちなみに足元のメガネがハドウさんらしいです。

 

デラさんは歌声の美しさだけでなくMCでの柔らかい物腰がとても素敵だった。

視聴者のペンライトを振る機能と拍手をする機能をイエス・ノーに当てはめてアンケートをとるなど、積極的な交流で“ライブ感”のある空気作りに努めていた印象だ。

VRライブの感想

今回VRライブに初めて参加してみて一番強く思ったのは“とにかく気軽”という事だ。

移動費を出して会場まで行き開演まで待機。ライブが終わったら家までの長い道のりを帰る。

従来のリアルライブでは必ず必要だった“ライブ以外の時間”が一切ない。

僕が今日のライブ前にした事と言えば夕飯を食べシャワーを浴びてTwitterのTLを眺めたくらいだ。

時間になったらOculusGoを装着するだけで会場入りできてしまうんだから革新的だ。

VARKの中は視覚的にはオールスタンディングのライブハウスだが、リアルの自分はゆったりと椅子に座ってお菓子を頬張りジュースを飲みながら片手でペンライトを振って観覧することができるというのも嬉しい。

 

しかしそれが同時にライブ会場への没入感を下げる要因にもなっているとも感じた。

あまりに気楽すぎて特別感が薄れているのだ。

僕の感覚ではライブというより映画館で映画を見ている時に近かった。

ふわっとした言い方になるがライブの観客ではなく視聴者だったという感じだ。

 

しかしVRライブがコンテンツとして確実に面白く、また未来を感じさせる物だったのは間違いない。

12月24日に予定されているYuNiちゃんの1stVRライブは以前から見たいと思っていたが今回のVARK体験で更にその気持が強くなった。

 

VARKのさらなる進化、そしてデラとハドウさんの次のVRイベントの開催が楽しみだ。

大恥をかいた

今日は職場で大恥をかいた。

もしかしたら恥だと感じているのは自分だけで周囲から見たら大した失敗では無かったのかもしれないけれど、俺は間違いなく恥ずかしくて悔しい気持ちになった。

 

何が起きたのかと言うと、これまた書くのが恥と感じるほどにしょうもない。

“仕事の電話が上手く出来なかった”

だだそれだけのことだ。

 

上司に言われたことをメモしてその通りに話せば良いだけの事だったのに、しどろもどろで珍妙かつ曖昧な敬語モドキを話すのが精一杯だった。

同僚たちは苦笑い。

上司は心配そうな顔で慌てる俺を見ていた。

なんとか話を進めようとしていると電話先の相手は何やら怒鳴り散らしはじめた。

説教に相槌を打つことも出来ず、どうしようもなくなって電話を切った。

すぐに「なんかめっちゃ怒られたんですが……」と上司に泣きついた。

 

俺は高校を卒業してからすぐに工場に就職してそれから9年間ロクに電話対応や接客を経験してこなかった。

 きっと優しい人なら“経験がないからしかたない”と言ってくれるだろう。

俺だって自分自身でそう思う。

それどころか初対面の相手に電話でキレ散らかす相手のほうが頭おかしいと思う。

 

でもそれじゃダメなんだと解っている。

中途採用っていうのは会社に求められる技術を最初から最低限持っていなくちゃならない。

いい歳して転職したのに未経験を理由にするのは甘えだ。

就職してからの一ヶ月間で自分に足りていない能力はある程度把握していたのにそれを補う努力をしていなかった。

電話一本まともに出来ない自分の現実を受け止めなくちゃいけない。

 

変な話だが、今回の失敗は俺が経験したいと思っていた事の一つだ。

俺は自分の成長を一番邪魔しているのは過去の自分だと思っている。

長い社会人生活のなかで変に凝り固まってしまったクソくだらない仕事人としてのプライドを粉々にしてくれる経験をもっと味わいたい。

恥をかいて無力さを痛感して焦ってあがいて新しいスタート地点に立ちたい。

俺が今ゴールだと思っている地点はきっとまともに社会人をやってきた人にとってのスタート地点だ。

目の前に横転させてもOKな軽トラがあったらどうする?

渋谷のハロウィンが行き過ぎたどんちゃん騒ぎとして報道されるのもこの時期の風物詩になった感がある2018年。

平成最後の渋谷ハロウィンはネット上でかつて無い盛り上がりを見せ続けている。

“ネット上で”というのがミソだ。

というのも、ハロウィンに仮装ををして街に出向くような人達にとっては先の土日でハロウィンは終わっているのだ。

今だにハロウィンを語っているのは街のハロウィンムードなど関係のない陰の者達。

いわゆるネットの住人達だ。

ハロウィンムードに関係の無い人達がより長くハロウィンというイベントに縛られているのは何とも滑稽だが、こんな記事を書いている僕も同じくハロウィンに縛られた人間だ。

ここは恥を忍んで顔を真赤にしながら『渋谷ハロウィン軽トラ横転事件』に触れていこう。

 

そもそも渋谷ハロウィン軽トラ横転事件とは何か?

その内容はとても分かりやすい。

渋谷ハロウィン軽トラが暴徒とかした市民に横転させられた事件だ。

渋谷のどんちゃん騒ぎに関するニュースを冷めた目で見ながら批判的な書き込みをするのが我々ネット住民のハロウィン恒例ムーブなのだが、この軽トラ横転事件が起きたことで渋谷ハロウィンに関してどんな批判をしても正論を言っている気分になれるという最強のブースト効果が発生している(気がする)のだ。

Twitterで「渋谷 ハロウィン 軽トラ」で検索すると気合の入った批判をツイートしている人達が沢山いてちょっと微笑ましくなる。

 

出回っている動画を見ると一方的に軽トラが襲撃されているようにも見えるが、運転手の方から周りの人間に軽トラへ乗るように呼びかけたりしているのでこれは自業自得というのが僕の感想だ。

 

 

今回の事件で渋谷ハロウィンについて色々な意見が交わされている。

ハロウィン規制、警備の強化、常識の欠如、集団心理の怖さ……

しかしそんな事は俺にはどうでもいい。

そもそも俺が住んでるの長野県だしな。

そんなことよりずっと考えているのは「俺も軽トラを横転させてみたい」って事だ。

だって絶対に楽しいじゃないか。

観衆の目がある中で仲間たちと大騒ぎして軽トラをひっくり返してイキる。

きっと最高に気持ちがいい。

 

空き瓶を壁に投げつけて割る。

手持ちの花火で虫を焼き殺す。

蟻の行列に障害物を置いて分断する。

子供時代に行った無意味な破壊や殺戮行為には確実に面白さがあった。

きっと今回の軽トラ横転はその延長だ。

悪いことをする時、誰だって心のどこかに快楽がある。

 

仮に目の前に横転させても誰も困らない“横転フリー”な軽トラがあったとして、その軽トラを横転させるのは楽しいだろうか。

誰も見ていない所で破壊されても誰も困らない軽トラを横転させる行為は、渋谷で観衆の中で軽トラを横転させるのと同じレベルの快感を得られるだろうか。

 

誰も侮れない

まだ新しい会社に慣れたとはいえないが、この数日で得た刺激は大きかったと思う。

新しい環境での経験は全て肥料のようなもので、自分の成長の糧になっているという実感がある。

 

一番の自分にとって大きな変化は女性への見方が少し変わった事だ。

今の職場では女性の先輩がとても丁寧に仕事を教えてくれている。

現職で8年のキャリアがあるそうなので技術的な指導が出来ることに違和感はなかったが、説明のわかり易さや作業の手際の良さは単に長い間勤務しただけでは身につかないレベルの物だった。

 

俺は自分自身をを女性を差別するような人間ではないと思っていた。

しかし先輩の仕事ぶりに自分でもびっくりするぐらいに感銘を受けているのは、先輩が女性だったからだ。

“女性なのにこんなに仕事ができる”という驚きがあったのは間違いない。

無意識のうちに女性の仕事には期待しないという考え方が自分の中に生まれていたのだ。

これはとても失礼な事だし、改める必要があると強く感じた。

 

仕事を辞めて無職になり、それまで目を向けて来なかった人や文化に目を向けるようになった。

それ以来、自分の価値観がどれほど小さい世界だけを見て構築された物なのかを痛感する出来事がたくさん起きた。

 

俺の価値観は古い。

自分よりずっと年下で凄い技術を持った人が居る。

自分の気付かない事に気付いている人が居る。

自分の知らない知識を持った人がたくさん居る。

当たり前の事だが、これを意識して生活することは今まで無かった。

 

自分のちっぽけさに気付いたらもう誰も侮ることは出来ない。

これは多く人に劣等感を抱いてしまうという話ではなくて、出会う人全てに尊敬できる部分があるかもしれないという可能性に気付いたって話だ。

俺は再就職する

俺は明日再就職する。

色々な事情で出勤日がずれ込んで明日になったのは少し運命的だ。

2ヶ月前に俺が出勤するのを辞めた日も16日だったからだ。

別に前の会社で嫌な事があったわけじゃない。でも良い事も何もなかった。

嫌いな奴は居たけど好きな奴は居なかった。

単純に“面白くなかった”

 

元々俺は仕事に面白さを求める人間だった。

前の会社だって最初は面白い仕事だと思って入社したんだ。

他の奴より仕事が速い自分が誇らしかったし、誰よりも丁寧な仕事を心がけていた。

しかし気づけば時間と金を交換するだけの退屈な時間を過ごす日々になっていた。

努力する事を辞めたし、同僚からの評価を一切気にしなくなった。

 

仕事を辞めるのは面白いと思った。

9年5ヶ月。

高校を卒業してからずっと働いてきた会社をいきなり辞めて全く知らない分野の仕事に就くとは誰も思わなかっただろう。

だって俺自身が今まで思いつかなかったんだから。

いつもの作業着とは違う格好で働く自分の姿を想像しただけでワクワクした。

知らない世界に飛び込む恐怖より新しいことに挑戦する好奇心のほうが圧倒的に強かった。

 

保険証と作業着を返却するために最後に会社へ行った日、定年を過ぎて再雇用で働いていた爺さんが退職した日の事を思い出した。

 

その爺さんは毎日会社の門を出る時に振り返ってペコリと一礼してから帰路につくのを日課にしていた。

俺はそれを見て気色が悪いと思ったが、同時にそこまで自分の働いている会社に敬意を持てる事を凄いと思っていた。

爺さんは当然退職日にも会社に向かって一礼してから帰っていった。

俺はそれを見て自分が退職する日はどんな気持ちになるんだろうかと漠然とした疑問を感じたんだ。

そしてその日が俺にもやってきた。

あの日抱いた疑問の答えはすごく淡白だった。

悲しくも無いし、後悔もない。清々しくて晴れやかな気持ちでもない。

この会社は俺にとって本当に時間と金を交換するだけの装置だったんだと実感しただけだった。

 

無職として過ごした2ヶ月間は素晴らしい日々だった。

2018年の夏の終わりに無職でいられたことはきっと俺の人生で大きな糧になる。

知識、技術、出会った人達。

全てはパソコンとインターネットを介して起きた事。

他の人から見ればくだらない些末な出来事の集まりかもしれない。

しかし間違いなく俺は影響を受けて変わった。

明日からの俺はきっと面白い。

仕事を辞めると決めた日のワクワクが今も残っているのが証拠だ。